2023/11/29 23:00
段々と寒気を感じる季節となり、街はすっかり冬の装いとなってきました。 皆様いかがお過ごしでしょうか。 私事ではございますが、最近引越しを致しまして、歩いて出勤する事が多くなってきました。HELMUT LANGのミニマルで細身のレザーコートを身に纏い、コーヒー片手にイヤホンをつけて「ブライアン・イーノ(Brian Eno)」の音楽を聴きながら出勤する事に趣向を凝らしております。 ブライアンイーノですが、「Ambient music(環境音楽)」と呼ばれる自然音楽に近いジャンルの一つです。 日本では坂本龍一、細野晴臣が挙げられるかと思います。 ブライアンイーノに関しては書きたい事が多くありますのでまた近々書かせて頂こうと思います。 そんなブライアンイーノの最近のお気に入りのアルバムはこちらです。 https://www.youtube.com/watch?v=K3vbWQ2qcO0 リラックスしたい時や、瞑想の時になどにも最適な音楽かと思います。 お風呂場で湯船に浸かりながら聴くなんてのも良いかもしれません。 さて本題に入りますが、冬の装いとしてCETTENが提案出来る物をご紹介させていただきます。 「Christian Dior long trench coat」 エディスリマンがディレクションを担当していた2000年代よりも少し遡る90年代の個体で普遍的でクラシカルなトレンチコートになります。 ガンフラップは両翼にある仕様で生地はパリッとした生地感に、元々軍服であったトレンチコートをより洗練させたコートでムッシュディオールのイズムを感じられる1着です。 着丈は113cmと申し分ない丈のロングコートとなっております。 また、ライナー付きでございます故に、春・秋には内側のライナーを外していただきますと年中お使いいただけるのでシーズン通して長くお使いいただけるかと存じます。 ライナー本体も赤よりもさらに深い紅色のような色味で、ジッパー周辺にも紅色のパイピングが施されているのも珍しい個体となります。 夏以外の三季お使いいただけるといった点やシルエット(着丈も含んだ)、さらにブランドの伝統や価格も含めてもコストパフォーマンスが良いコートであると感じております。 また、1900年代初期にヨーロッパを中心に起こった美術運動「キュビスム」。 本来アートは綺麗により鮮明に上手に描く事を重視されていたが、パブロ・ピカソ、ジョルジュブラックといった画家が対象物を球体や曲線または直線などで表現する抽象画を発表したことにより、それ以降の同時期に活躍した画家達がこぞってそのエッセンスを抜き出し、発表した事によるムーブメントによりアートという概念をより広義的にした。 それにより諸説あるが、アートを服の土壌に持ち込んだのがイブサンローランと言われている。 サンローラン自身はDiorで修行を積み、ディレクションを担当していた事もあるので、少なからずDiorが影響を与えていた事も多くある。 そういった文脈込みの当時のクラシックを体現しているコートをお楽しみ頂けたらと思います。 最後に CETTENが提供する価値観として今回Diorのコートを入荷させていただきました理由は2つございます。 当店では10〜60代までのお客様に幅広く来店して頂いております。 兼ねてより不変的なジャンルとしてクラシックというジャンルがございますが、ユースカルチャーにはあまり馴染みが無く、どちらかといえば辞書的な意味でのモードやストリートなどエッジの効いたアイテムなどが多く見られる事が多くございます。 モード・トレンドを体現するにあたり、必ずその経緯になる文脈が潜んでいます。 クラシックはファッションの基礎であるので文脈の一つと捉えております。 他にも政治問題であったり、環境問題、アート、ITの発展など、、本当に様々な要素が複雑に絡み合ってファッションが形成されていると考えております。 その一つとしてユースがクラシックに触れる事で、普段から身に纏うモードの文脈を理解し、体現する事によって誠に僭越ながら、より一層深みのある人格形成に役立つのではないかと考えております。 反対に所謂「オトナ」と呼ばれる方々には今の装いとしてTPOに合わせたクラシックを纏っていただきたいのと、「カッコイイオトナ像」として率先垂範という御言葉がございますが、ユースの「憧れの象徴」として「装い・所作」をZ世代である私達に背中を見せ続けていただきたい、学ばせて頂きたいと考えております。 以上の2点が今回入荷させて頂きました所以で御座います。 今回も少し長くなってしまいましたが、こういったフィルターでもファッションをお楽しみ頂けると幸いです。 CETTEN 荒井 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------