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2024/03/23 17:51




この度、CETTENではsteel plastics artist 高松威の『slow/select/flow』を本日より開催致します。




今回はデビュー当時の初期の過去作から、新作の作品まで様々な想いや葛藤の中で生み出された作品を展示致します。
高橋威が生み出す『鉄立体』の造形美を感じる展示に是非お越し下さい。


作家紹介
私は鉄の板を火や工具を使わず、手で曲げて作品にしています。手で曲げていると鉄の硬さに負けて、思い通りのかたちの方向に造形出来ないことがよくあります。
生身の力では硬くてかたちが変えられないことや、鉄が錆びていくことの”どうしようもなさ”を気にしてしまいます。そのどうしようもないことのなかで、道具や機材を使って出来ることを広げたものをつくるやり方よりも僕が選び取れる物事は豊かに思えてくる時があります。それは等身大をそこに見ているからかもしれません。
展示コンセプト
自身の選び取った生活があるとすると、その選んだものの周辺に取りこぼしたものが散らばっている。それは忘れてしまったものや、見えていなかったものごと、そういったアンビエント(環境的)なものを身寄りにしながらいまここに立っている。
いまこの時点は様々な豊かな方法を選ぶことが出来ると思う。資本をかけた方法を使えばおもう形は買うことができ、デジタルな空間は現実を拡張して手で触れることが要のように誤魔化されながら見えないものが見える感覚になれる。物質的な新しさは科学のものに、豊かさは工学のものになってしまったのだろうか。感覚や理性の新しさや再評価はメディアの仕掛けなのだろうか。様々な操作があるということかもしれない。
ロザリンドEクラウスの視覚的無意識のように、意識的に操作されるものの外に造形を持っていくことで作家でさえも"別の”価値を考えることになる。鉄の硬さに負けて造形できないように操作して、かたちを流すしかできないパフォーマンスしているようにも思う。
選びとったものだけが狭義的に自身を物語る。アンビエントなものが目につくこと自体、流れに抵抗している態度なのかもしれない。

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今回の開催の背景には様々な出会いと縁がありました。CETTENの在り方をもう一度見つめ直すためのプロセスにあったオーナーの荒井が、キュレーターである「脇登威」とCETTENの在り方について話しを繰り返す中で、Ambientというテーマの中でたまたま「高松威」氏の名前が挙がり、中崎のカフェで始まったプロジェクトです。

高松氏は「鉄立体」という鉄をメインに機械や工具を使わずに自身の素手で鉄を曲げるなどし、バーナーで表面を炙ったり、溶接をしたりと鉄や金属との対話の中で創作活動に勤しまれております。


展示作品








期間は3/23~4/14まで。CETTEN本店にて開催しております。この機会にぜひお楽しみ下さいませ。

◇CETTEN
開催地:CETTEN本店
住所:大阪府大阪市北区中崎西1-7-12
期間:3/23~4/14
営業時間:平日14:00~19:00 / 休日13:00~19:00