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2024/11/02 15:19



ご無沙汰しております。本店店長の山下です。


以前のBLOGにてお伝えした東京POPUPを無事に終え、

少し安堵したのも束の間、

大阪店にて豪華な入荷が次から次へと迫り来る日々。


今回はそんなスペシャルな入荷から

個人的により推したい一つのアイテムについて語ってまいります。


ぜひおつき合いくださいませ。




CETTENでは初の入荷となる「EDWARD  GREEN」。

同ブランドより、不動の人気を誇るDOVERの入荷です。


いつものCETTENにはあまりないテイストのこちらの革靴。
実は革靴界でも最高峰の逸品です。




まずはそのブランドの歴史から。


EDWARD GREENは1890年に

革靴の聖地ノーザンプトンを小さな革靴工場を開業

当初は軍用の靴を手作業で作るところから始まりました。


徐々にその上質なものを作ることへの情熱が評価され、

「英国でも稀代の才気煥発な靴職人」とまで称されるほどに。


しかしその後戦後の時代の波に飲まれ、

一時は倒産寸前まで追い込まれました。



そんな時に現れたのが

イタリアで靴デザイナーをしていたジョン・フルスティック。


彼の手によってEDWARD GREENは

更なるブランドの進化を遂げます。



ラルフローレンやブルックスブラザーズへのOEM生産も請け負い、

ファクトリーブランドから高級靴ブランドへと

地盤を固めていきました。




しかしさらなる困難がEDWARD  GREENを襲います。


彼らの技術力の高さ目をつけたエルメスが、

手を組まないかと持ちかけます。

丁度フランスへの進出を考えていたEDWARD GREENは

この提案を受けることにします。


今なおブランドとして最高峰にあるエルメスとの提携。

側から見るとブランドのステップアップとしては

この上ないチャンスに思えます。


しかし現実はそう上手くいかず、

結果として自社株の全てや100年続いた工場、

さらには木型までもがエルメスの元に渡ってしまいました。



ですがEDWARD GREENはブランド再建を目論みます。

新たなファクトリーを立ち上げ、

職人の再集結とともにEDWARD GREENは改めて

その産声を上げました。


波瀾万丈な歴史を超えて

今なお革靴の名門ブランドとしての地位を確立してきた歴史

EDWARD GREENが愛される所以です。



語りすぎましたが、、、


今回入荷したDOVERもその中で長年愛されているモデルです。

Uチップの革靴自体は多くのブランドが今なお展開していますが、

このDOVERは一味も二味も違います。


元はノルウェーの漁師が履いていた靴を

モチーフにしておりますが、

土踏まずより前方のみ革を2枚使用し厚みを持たせ、

先端部分がややスクエアトゥの形状をしています。

さらにつま先部分は三辺の革を繋ぎ合わせつつ

先端の接合部が飛び出さないよう丁寧に縫われています。


この独自の32ラストと呼ばれる木型は

同ブランドで古くから愛されている木型の一つです。


グッドイヤーウェルト製法

(中底に貼られたリブにアッパー・中底・ウェルトをまとめて縫い上げる製法。複雑な製法だが頑丈で、ソールを張り替えやすいため長年愛用できる。)

の最高峰と称されるEDWARD GREENが作るこの一足は、

全ての制作過程が職人による手作業であり、

上質さへの直向きな努力の歴史を経て生まれた逸品です。




店頭では本日から、

オンラインストアでは本日20:00から販売を開始いたします。


ぜひ革靴の最高峰を堪能ください。


では。