2025/05/09 19:37

──デザインの境界を壊す服。
こんにちは、CETTENバイヤーの江島です。
ファッション業界には、時に既成概念を超えて、
デザインの枠を壊すような革新的な存在が現れます。

hussein chalayan(フセイン・チャラヤン)
彼もその1人。
彼の名前を聞いたことがある方もいれば、まだあまり知らない方も多いかと思います。
今回はそんなhussein chalayanの「革新性」に迫りながら、
CETTENで取り扱う彼のアイテムをご紹介してまいります。
hussein chalayanのデザイン哲学
彼は、ファッションを
「動的で変化する存在」
として捉え、服が持つ意味を拡張してきました。
服を通じて、
「視覚的な衝撃」
「感覚的な変化」
「社会的なメッセージ」
を表現する事が彼のデザイン哲学であると思います。
そんな彼の過去のコレクションを少しご紹介します。
2000AW 「Afterwords」



難民が直面する過酷な現実と戦争によって家を失い、故郷を追われる恐ろしさをテーマにしています。
家具や日常的なアイテムを服に変形させるという
「物理的な移動」「文化的な移動」を可能にしたショーであり、
「失いたくないものを持ち運ぶ」
という人間の基本的な欲求に基づいてます。
それらは彼自身が実際に体験したものであり
家や文化を失いたくないという切実な思いが込められています。
2007SS 「One Hundred and Eleven」

2007SSのコレクションでは
One Hundred and Eleven (111)をテーマに
していますが
111に対する具体的な解釈はデザイナー自身によって示されていません。
時代・社会的な変化、戦争を背景にした人間の変容を探るものであったとされています。
「アマトロニクス・ドレス」
このショーで特に印象的だったのは
「アマトロニクス・ドレス」
このドレスは形が変形し、
ヴィクトリア調のコルセットドレスから
1920年代のフラッパードレスへと変化しました。
まるで服自体が生きているかのような感覚を与え
ファッションが静的なものから動的なものへと進化する様子を示したと思っています。
01 | 2003SS 「Absence and Presences」
02 | 2005SS
2005SSより特異的なライダースジャケット。
こちらもミリタリー特有のディテールが施されており、彼らしい実用性とデザイン性が融合してるアイテム。
コットンリネンを使用し
軽量でありながら耐久性も兼ね備えています。
hussein chalayanのデザインする服は
ファッションの枠を超える革新性が詰まっています。
CETTENで取り扱う彼のアーカイブピースも
その挑戦的な姿勢を感じれる物ばかりです。
ぜひ、彼のデザインする洋服やファッションへの再解釈を実際に手に取って感じてみてください。
服が持つ力を再発見出来るはず。